外に出て行くためのリスカ/佐々宝砂
 
かねばならない。私は暴いてみせなくてはいけない。さらさなくてはいけない。ネット詩の膿を。静岡県詩人会の膿を。なんのために? 外にでてゆくために、だ。どこだかわからない外部にゆくために、だ。そのために批評を書こうと私は考えている。膿をさらけだして、お互い未知の土地に立って、そしてお互いに出会うのだ。

そして私はなおも言うよ、確信犯として、嘘というささやかな犯罪を犯している自覚を持ちつつ、自分の考えが正しいと断言することの恐ろしさに怖気をふるいつつ、でも笑いながら言う、それでも、批評の根元的動機は愛だ、と。批評は愛だ。こればっかりは真実だ。愛は批評だ。他者と他者とが出会うことだ。出会うことによっ
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