ぼくはモンスター/知風
ぼくは巨大なレゴを前にして考える
ぼくはその塊をバラバラにして
ブロックひとつひとつを手にとって
マジックで名前と番号を振る
そしてまたブロックを組み上げる
ぼくはだんだんそれが上手くなる
どんなブロックを与えられても
ぼくは上手に組み上げる
ぼくには簡単なことなのに
みんなはすごく不思議そうで
それがなんだか嘘みたいなもので
とても無駄だと思っている
だから今度組み立てるときは
とんでもないモノにしてやろうと思う
ブロックの数を
小数点以下にするのだ
そしてぼくはモンスター
ブロックの凹凸が肩にあたる
戻る 編 削 Point(1)