心の断片ども/麻生ゆり
 
 あなたの隣の場所は
 やっぱり私の居場所じゃなくて
 あの日それを確認しました
 もうどうしようもないんですね
 でもほかになかったのかな?
 あなたに恋したその日から
 私はあなたに全てを注いだ
 そうすることが私の願望
 あの時からもうこんなにたつんだね
 「あの時何も言わなかったら…」
 後悔はしていないけど
 変わらないままがよかったかも
 「あなたにとって私は何?
 ここに私はいてもいいの?
 解らないから答えてほしい」
 あなたに想うもどかしさは
 全て私への怒りとなって
 心の内に降り注いだ
 未だにそれが痛いです
 託した思いを今とき放とう
 思い出を記憶に変え
 あなたと共にあった日々を
 忘れられるように
 あなたと私に“これから”はなく
 ただただ遠ざかってゆくばかり
 “これから”ずっとそうだろう
 重ねられた言葉はもうはるか
 月への涙も還らない…
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