乙女心の分らぬ男に詩を書く資格は無いかもしれない/松本 卓也
 

どれだけ強固に柔軟に自我を形成したとしても
孤独は容易に壁を切り崩していくのだ

愚痴でさえ哀れみを含んだ慰めを誘わず
溜息で逃げていくほどの幸せは持っていない
空気が読めないのは与えられた才能と割り切って
だけどそうあり続けたいわけないじゃないか
笑っているのも震えているのも本心じゃないし
気取るほど自惚れているように見えるのかい?

分らない事が多すぎる
結果から導かれる展開などに
どれだけの意味を持たせるかなんて
例え貴女方に媚びた所で
一つでも見返りがあるのか問いたい

笑ってるように見えるほど
泣き出したい気分なんだけどな

困っているように見えるほど
逃げ出したい気分なんだけどな

分る事にどれほどの意味があるんだろう
だって大切に思えるほどの絆でもないじゃないか
面白がっているだけだというのなら
如何様にも自然体を演じきろうじゃないか

心が見えない今のまま
詠う詩に価値が見出せないのは
何も貴女達ばかりじゃ無いだろうけど
そんな資格に何の意味があるのか
どうか教えてくれませんか?
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