死の狭間で/海月
艶やかな君の身の曲線
終極を教える鐘の音
眩しい程の朝焼け
交わらない運命を選んだ
その言葉に罪の意識を覚え
殺したばかりの愛が生き返る
指先を合わせて重ねて
伝わるのは冷めた情と愛
冷静が情熱を冷まし始める
言葉ばかりの冷淡な言い訳
守りたいのは自分自身で
少しでも隙間を見つけ
静かに眠りたかった
解けないままに投げた
知恵の輪が机の隅で
静かに錆びていた
いつだってそうだった
自分を追い詰めたら
目の見えない所に
愚かなに隠した
子供のままの心
大人になった身体
遠くで擦れて聞こえる声
静寂の中で乾いた歌声
優しさの形である君
有形物だから壊したい
力を入れれば喘ぐ君の声
快感の後に萎える気持ちを
自らを奮い立たす愚かな行為
最後の朝の光
希望の実はなく
葉の上に露が溜り
今にも落ちる寸前で
僕を静かな繋いでいた
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