文 字/をゝさわ英幸
 
識の感覚となって
炙り出された如くに
なにかが生れ始め、生れ続けた
視線の先のものが
自画像をせがむように
文字となって迫り来る
季節が生れ、いつか過ぎ去り、そして老いる
流転する言葉を拒絶する術は無く
情景は刻まれた
深い深い記憶を、のちの記憶に繋ぐ為に
想像の及ばぬ
時間の繰返しの果てるまで
尽きるまで
意味は伝えられる
      ……のだ。
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