自動記述/Lyenna
 

 
 
リラの香に噎せ返り
 答案用紙に回答する
温い湿度に噎せ返り
 白紙の答案に怯える


リラの香に噎せ返り
 正解答を知りながら
ぴくりとも動かない
 意気地なさげな指先


 脅かされる鼻に肌に
じっとりリラの香が
 纏りついて離れない
白い答案用紙が揺れ


 リラの香に噎せ返り
夜風に吹かれて凍え
 温い湿度は消え去る
答案用紙だけが残り
 
 
 
 
 
 




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