皿/
我辣波饅頭
息が白めば
祖母の指が夕日色の果実を突く
真ん丸い夕日はたちまち裸にされて
柑橘の香りを撒き散らす
白い皿もあるだろうに
漆の椀もあるだろうに
祖母は果実を皮にのせる
どんな皿もどんな椀も
祖母のむくこの蜜柑にはかなうまい
どんな皿もどんな椀も
これほど甘い果実は乗せまい
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