厳しさと厳しさとキューピーマヨネーズ/土田
 

カートがかすれた声で叫んでいる
カートもドラッグと精神病を患ってショットガンで自殺した

花美はまだ帰ってはくれない
雨がかなしくてもいい
孤独がさびしくてもいい
だから帰ってくれ!

いつのまにか
花美を詩にしていた
花美が詩だった
詩が花美だった

冷蔵庫のなかで
ひとり冷気に打ちひしがれている
キューピーマヨネーズを
ちゅうちゅう吸って
原稿用紙を花美に投げつけた
かべがカサっと鳴いた
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