潮騒/
soft_machine
は
白く揺れ迫り
蒼く漂い返し
どう、どう、ど、深い河となる
しおざいが眩しい
別れ皺に溶けて流れる
どこまでも暗い海に濡れながら
崩れた音もなく泣いているおんな
開け放たれた窓に凭れながら
静かな潮に差し寄せられると
声にして泣いて
握りしめたハンドルの
奇妙な笑みが美しかった
どこへ行くべきなのか分らないあの日
東へ向かう残光に
泡立つ雲が散る
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