おいのり/紅魚
゚ケットにコンペイトウ。
両手に一杯分のお星様です。
ヴィナスに呼ばれた月ノ狐が
目を覚ます前に、
いこうよ、
はやく、
いかなくちゃ。
かさ、と落ち葉の感触。
その下の土のふわりと、
還る生命の、ぬくさ。
薄闇の空気の、
ぎりぎりの密度。
そこはまるでプゥルです、
深い、深い、深い、
どこまでも深い。
それなのに。
怪獣みたい、
な影、
の重機、
と剥きだし、
の粘土、
の匂い、
が痛い。
痛、い、よ。
コツと肩を弾かれて、
見遣った先に、
弾丸。
殻被った、
神様の、子供。
猫、
神様は椎の木だったよ
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