倫理学の授業にて、おとこと/
 
しかったのに、
きがつくとあたしは彼を眼で追っていて、お昼を一緒に食べていたのだった。

そのとりにしかみえない野鳥系の男は、体格がよく、
長身で、めがねというスポーツマンなんだか真面目なんだかわからない人だったけれど、
なんだかそれもおかしくって、
ほんとうに恋に落ちていくわたしに、

幻滅するもう一人のあたしを脇に抱えて、おんなのあたしは恋をやめることが出来ない。

たとえおんなが男のアバラ骨であったとしてもいいとさえおもえてくる毎度の感情と、
もう男はうんざりだと溜息するアダムなわたしと、
季節はめぐりめぐって何度も交互して、おんなであることをやめることができず、

これからもこうしてのんびり呼吸をつづけていくのだろう。
くだらないけど、

まあまあたのしい。

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