そんなふうにして過ぎていく/
望月 ゆき
う
週末になったら、遠出しよう
どんなかなしみからも見つからない
彼方まで
オジギソウには たっぷり水をあげて
ぬかるみを避けながら
迷走する、夏の先端
もしも追いつかれたら 泣こう
あした、
おはようを言うと きっと
オジギソウはおじぎをして
きみの指の隙間からひらかれていく
未来、
それよりも きみ
足の爪を噛むくせがあるって知っても、
きらいにならないかな
そんなことばかり思い出して、笑う
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