五月晴れの日に/
小原あき
五月晴れの匂う
青い空の下
潤いの粒がキラキラ光る
生き生きとした緑の葉っぱたちが
風に揺られて
カサカサと何かお喋りをしていた
何だろうと聞き耳を立てても
わたしは人間なので
うまく聞き取れなかった
ふと、あるひとつの葉っぱが
わたしに話し掛けてきた
「ここに生きていられることが
堪らなくくすぐったいんだ」
それは笑い声だった
極めて清々しい
笑顔だった
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