「 こんくんこん。 」/PULL.
家じゃなくて、
ここで眠っているの。
そしたら、
きつねのこんは前足で、
ぼくの首輪を外して、
言ったんだ。
「きみが本当にわるいこなら、
おいらと一緒に、
夜に行こう。
夜にはいっぱいわるいこがいて、
みんないっぱい笑ってる。
みんなとってもわるいこで、
みんなおいらの仲間で、
ともだちさ。」
とも…だち?。
「そう、
ともだち。
おいらたちも、
もうともだちだろ。」
でも、
ぼくがいなくなると、
お家のみんなが心配するかもしれないから…。
そう言うと、
きつねのこんは悲しそうに、
首を横に振ったんだ。
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