声色/
信天翁
「死」んでしまったものが
ひとつもない
「死」においやられるものは
ごまんとある
「生」きているものが
ひとつもない
「生」かされているものは
ごまんとある
「死」「生」の確たる証しが
ひとつもない
血のなかの声がうろたえている
ばかりで
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