それだけ/
チェセロロ
木に刺さったのを確認したのに
背中に刺さったブーメラン
それを合図に踊りだす
みどりジャージの先輩達
大好きな曲の替え歌を
食堂で熱唱する友人
五線譜に描かれたわずかな言葉が
腰を抜かさせた
頭の中で反芻する 彼のあだ名
悟りを開いたの?
我儘な友人が吐き捨てた
そうじゃない
私はただゲシュタルトに揺るがされた
息の荒さと手の冷たさで
夢から覚めたのを知る
そのまま
それだけ
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