九百九十九年/
岡部淳太郎
ちは眠り
目醒め
急ぎながら
時を砂粒へと変えていきました
群れながら咲いてしまう
なんという陰惨な微笑でしょう
やがて
私たちが花粉を受肉し
名も知らない蜜を呼び寄せる時
笑いながら埋められた人びとが
新しい希望を見出すでしょう
私たちという人びとの
なんという愚かさ
その頃には
ひまわりも咲いているでしょう
もうすぐ
九百九十九年になります
(二〇〇七年一月)
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