天使の環/アハウ
ちょうど そのあたり
アンドロメダ星雲が巡らす 圧
頭蓋の上で
鈍く 光り 渦巻く
髪の毛の 微細な一本一本が逆立ち
体が 透けて 軽くなり
小鳥のようにさえずりながら 空を切る
小さな部屋にそれぞれの位置を保つ 物
存在の座標に圧倒的にある 体
大気を厳然と押し分ける 存在たち
ここに そこに
指先でなぞる 確認作業は優しい
ちょうど その天使の環のあたり
アンドロメダ星雲が渦巻き
頭蓋に流れ込む
圧があるから
空は飛べ
一人 呟く 声
物を体を染めこむ
圧力ある太陽光は向かい風のようだ
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