天使の環/アハウ
 
ちょうど そのあたり
アンドロメダ星雲が巡らす 圧

頭蓋の上で
鈍く 光り 渦巻く
髪の毛の 微細な一本一本が逆立ち
体が 透けて 軽くなり
小鳥のようにさえずりながら 空を切る

小さな部屋にそれぞれの位置を保つ 物
存在の座標に圧倒的にある 体
大気を厳然と押し分ける 存在たち

ここに そこに
指先でなぞる 確認作業は優しい

ちょうど その天使の環のあたり
アンドロメダ星雲が渦巻き
頭蓋に流れ込む

圧があるから 
空は飛べ

一人 呟く 声
物を体を染めこむ

圧力ある太陽光は向かい風のようだ

戻る   Point(3)