辺境の路/小川 葉
阿呆、阿呆と、鳥が鳴く。
狼狽した末、二日寝込んだのである。大いに酒を飲んだ。目の前がかすみ、起きても寝てもおなじようもので、酒を飲み、ひたすら寝込んだ。
希望を笑う我人生破滅の路とならむ。
来れるものなら、ここまで来てみなさいと、言われた。しかし、目がかすんで見えないのだから、笑うよりほかなかった。すると目の前に、破滅の路がひらけた。それは、はっきりと見えた。私は歩きはじめた。
辺境の路を、さもおもしろなさげに、よろよろ歩く。
女神たちの宴を見た。真夜中に薄暗い森の中。みにくい宴であった。けっして見てはならない、女神たちの宴を見てしまった。私は狼狽したの
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