スーパー壬生寺/カンチェルスキス
 
誉める。
「すごいよねえ。すごいわあ。とにかくいいわあ、このデフォルメが」
 フォルムだろ、とは突っ込んではならない。というのも、彼女も高齢だ。大目に見ようじゃないか。
 夕刊が届く時間だから、午後の三時かそこらへんの時間帯だ。昼めしはほうれん草のおひたしとにゅうめんと山菜御飯の余りで作ったおにぎり。食後にはカルピスを飲んだ。
 誉められて、ピンポン球の形状がおかしくなってる。縦に伸びたり、一回り収縮したり、これじゃまるでゴムだ。ゴムであるならそれはスーパーボールとかあのへんの球になってくる。八千草薫はスーパーボールは嫌いだ。彼女がスーパーボールを嫌う理由はこうだ。
「とにかく名前が嫌い
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