非現実/奥津 強
そうして 非現実上の 構築を 任される
モスキートの 如き 日々
天災の案山子の如き 残虐なる常
素直な 雑音は 0にも通じ
私らは かつて 鐘が 聞こえぬ
しかし 非現実は 構築の仕様がない
仕方ないので 換算する 日と 肉
肉が 多い日に
天災の 夕暮れ 真っ青な 案山子と
戯れる
一人 置かれる 小人
黒奴
だが 非現実は 訪れるのである
信じられないので
狂気だった 筈の 女と 共に
死ぬ
親愛なる 友人ら
君らは 生き残れ!
女の 残骸から 見えるのは
希望の 旭日だ
幾ら不自然でも 信じるだろう
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