春へGO!/はじめ
外した眼鏡でランボー全詩集を退ける
シャワーを浴びた後髪を乾かさないでベッドに横になる
ボディーソープとシャンプーの香りが順番に香ってくる
おでこに滴が落ちて眉毛の上をカーブして流れていく
僕は大の字になり 天井を見上げて溜め息をつく
ボロボロになったランボー全詩集 カバーを失ってふにゃふにゃになっている
そういえばもう春がそこまでやって来ている 染井吉野の花弁がひらひらと窓を開けた僕の部屋へと入ってくる 春からの便りだ
僕はベッドを降りて 眼鏡をかけ 窓際の机に落ちた花弁を表と裏を丹念に見てこくりと頷き理解するとパソコンに向かい 詩を書いた 春の思わずにこやかになっ
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