[扇風機にコエ]/AB(なかほど)
あ あ あ あ ぁ
Hくん
きみの真似する数学の先生が
とても好きだった
ん、あれだね、あれ
という言葉を発する間に頭の中では
いくつもの公式が飛び交っていたという
あの 先生
Hくん
君の思い出は
もちろん他にもあるんだけど
昨日の報せを目にした後
そうやって一番笑ってたときのことを
思い出したよ ょ
Hくん
東京の大学では
どんな勉強したのかな
そのときの瞳は輝いていたのかな
空を見るようなこともあったのかな
海に叫んだりもしたのかな
あの離島の砂浜で
キャンプした夜のように
星は あ あ ぁ
H
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