もしも、だれかに愛されたなら未来は変わっていたかもしれない/わら
沈んでいく、なにかを
引きずり上げれるものもなく
いつかの女子高生だったキミももう
どこかで大人になっていて
たやすくやっていたウリも
そう
端から見りゃあ
たやすく見えたソレだって
そんなふうにして
見つけた、この世界への絶望も結論も
あの純粋な瞳からすれば、
それが、すべてだった
それが、ゆるぎない答えだった
それでも今、きみは、まだ、
どこかで、たぶん生きていて、
見切りをつけたはずの世界も
何事もなかったかのように流れている
ぼくの精いっぱいは灰のようになっていた
かなしみに似た造形は、むなしさばかりを募らせる
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