もしも、だれかに愛されたなら未来は変わっていたかもしれない/わら
のぼる陽に、いつからか
乾いて乾いて、
ぼくの精いっぱいは灰のようになっていた
ビートニクにとりつかれた黒人の青年が、
若者が、
口々にさけぶ、
「 光が 今、必要なんだ
今でなければ・・・
照らし出す光が
今なければ・・・
今、なければならない・・・
地面に溢れた熱い精液に
鳥が来て・・・
」
目を見開き
汗ばみながら
そんな いつかの時代の光景
もうすこし違う時代に生まれていたらなんて
もうすこし違うところに生まれていたらなんて
そんなことを思ってみても
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