夢の友人/はじめ
く穏やかな時間が流れていった 僕は本当に疲れていた しかも一向に疲れは取れなかった ちらっと友人の顔を見ると 友人は悲しい顔をして泣いていた 僕はぱっと体の向きを変えて友人の全身を見た
僕は友人の地面に滴り落ちる涙が灰色に滲んで小さな水溜まりを作っているのを見た 僕はその涙を見て心が少しずつ晴れ渡っていくのが分かった 友人はしばらく泣き続けていた後 ぴたりと泣くのを止めて 僕の顔を見た その表情は以前のように明るさを取り戻していた
僕は友人が泣いていた理由が分かった 僕は友人の肩を寄せて抱き締め その温もりと自分の温もりを交換し合い混ぜ合わせて程良い体温になった しばらく僕達はじっとしていた 心が癒えていくのが分かった
僕は目を覚ました 心が完全に回復していた 僕は涙を流した 夢の友人は僕を生かせる為に僕の前に現れたのだ 僕は友人にありがとうと言い 1日の始まりへ駆け出した
戻る 編 削 Point(7)