エッタ/日和
つなワルツ
すう すう
すう
すう
すう
おはよう エッタ
起きてごらんよ
雪が降ったよ 降り積もったよ
きれいだね どこまでも真っ白だよ
エッタのほっぺ みたいだね
だってエッタは 真っ白だもの
エッタが笑う 声はたてない
その雪のような頬を包み込んでみる
ああ
なるほど
エッタの頬は思いの外冷たい
雪だからか
エッタがくすぐったそうに 笑った
真鍮で作られた扉の取っ手
エッタの小さい手には 少し重い
小さな体でけんめいに扉を押し開ける
小さなエッタ
真っ白だった頬が少し 赤く染まっている
エッタ こっちをむいてごらん
耳
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