『ふたりごと』を聴いて思い出すいつかの記憶と夢/はじめ
 
 RADWIMPSの『ふたりごと』を聴きながら空想していると現実感が無くなり浮遊している気分になる
 部屋は太陽に飲み込まれたように真っ暗だ
 無限の時を刻んでいるように聞こえる置き時計は僕達には有限の時間を刻んでいる
 ワンリピートして聴く 祝福の時がずっと続く
 置き時計の電池を抜いて息の根を止めて 静寂に混じった自己の雑音に耳を傾ける
 静寂は何処まで行っても静寂だ 暗闇を進み続けて暗闇を進み続けても決して行き止まりがあるわけではない 僕がその先を想像できないだけなのだが
 見慣れた自分の部屋 僕は煙草の煙を吐く 缶ビールで煙を流し込んで闇に溶けるそれをじっと見つめる
 僕は何
[次のページ]
戻る   Point(5)