コーヒーが苦すぎた/nm6
 
でも そう
そう 水溜りに穴を抜いたはずだった
くらくらするのはもう気が抜けたせいで
栓を抜いた昨日見た 色の分からない夕暮れを

アナフィラキシーに少しだけ期待した ほら
アスピリンが猛スピードで雲を乗せてゆくので
仕方がなくなって ひとつ また諦めるのです
また今日も明日だ
それは多分昨日の日記だ


コーヒーが苦すぎて
ぼくらは始まってゆくものを見てしまった
明けたら砂糖水がいつのまにかこんぺいとうになって
食塩水ならそれはそれで
とはいえ何にせよぼくらはソーダ水なので
アスピリンが猛スピードで雲を乗せてゆくので
畳の上にこぼした匂いが
とれない
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