準盲目の青年/はじめ
 
に持ち扉の隙間から心配そうに見つめている
 先生には従事していなかった
 以前つけていた先生に差別と迫害を受け それ以来彼は心を閉ざしていた
 しかしある出来事で新しい先生に逢い 週に4回レッスンを受けている
 国際ピアノコンクールを目指す世界中の若者達は音楽院に入って 毎日のように先生の指導を受けている
 しかし彼にはそのような学校や音楽院や大学に入る経済力が無い 彼は孤児で孤児院で育てられたのだ 彼は固く心を閉ざしていた 彼が心を開くきっかけとなったのは 好きな(声と手の温もりの)子の弾いていたモーツァルトのメヌエットを聴いてからだ それ以来彼はピアノを独り占めしてメヌエットの練習を
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