荒廃する場所/青色銀河団
 
蒸発した母のかわりに満ちる月


懐かしい向日葵の微笑返してよ月!


正しい人間のはずが砂の温もり


蛍光灯割れるたびにうたううた


若葉のような生きる意味があったなら


揺れる椅子手の平の青母さんのユリ


いつのまに霧のなかで叫ぶ夢


どこにいる優しく髪をなでる母


夕闇から逃れきてまた闇の中


季節だけさらさらすぎるこの世界は


透明な予感を感じ目覚めて雨


北風の音楽を聴き希望を馳せる









戻る   Point(11)