うつくしい朝/瓜田タカヤ
死にたくないと言うので
そんなに酷いのかいと聞くと
あと2年の命だという毎日痛いと言うので
俺が治してあげようと思い家に連れて帰った
そして彼女を「からだ小さくする機」で
小さくした
手のひらに乗るくらいの大きさにした
彼女ちっとびびって何か言ってたけど
よく聞こえね
コップを水で満たし彼女入れて上になんかで蓋をしたら
彼女のおぼれるところが見ていられて
とても美しく思うかなと思ってためした
青白い皮膚を破り彼女の死が現れるまでに
僕はどれくらい骨色のぬめりを
そのコップに張り付けられるのか
ただのコップがどれほどすてきな
白濁柱へと変わるのか夢想
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