君がもし/ヰズミ
君がもし
朝焼けから夕暮れまで
じっと海を眺めて過ごせる人だったなら
僕は君と
果てしない路程を
ずっと黙って歩いたっていい
君がもし
焼き魚を
芸術的なまでにきれいに食べる人だったなら
僕は君と
一生を過ごしたっていい
君がもし
眩しそうな笑顔を
見るたび太陽に向ける人だったなら
僕は君に
決して燃え尽きることのない花のような歓喜の表現を
千輪捧げたっていい
君がもし
愛することの喜びと哀しみを
壊すことで火花のように燃え立たせる人だったなら
僕は君に
百辺殺されたっていいんだ
君がもし!
君がもし
孤独の甘さと痛みを
そして
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