君の街から/はじめ
時計の針は静かにキャベツを刻んでいる
僕は暗闇の玉を抱えて外の世界と限りなく近く相対的な関係を保っている
深夜の間は僕は自由に動けるのだ ドラキュラのように昼間は思うように動けないのだ 僕はガラスの向こうの世界へと行こうと思う
その先には何も無いけれど 僕はCDを借りようと思う
するとCD屋の姿が現れる
僕は昔のスター達のCDを借りる
僕と外の世界を繋いでいるのはCD屋だけだ
僕が望めば望んだ店屋が出てきて次第に僕だけの街ができる
それが過去に君と創った?君の街? だ
そこへは極寒の外で気が遠くなる程の時間を待って 光のバスに乗って様々な場所を巡ってから終点で
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