世紀末[小説]/村木正成
 
だ。いいデータは取れたよ。」
「じゃぁこの星は?地球の役目は終わったんじゃ・・・」
「そうだね。役目は終わった。しかし壊すにはもったいない。なんせわれわれの星とそっくりに創ってある。実はわれわれの星は人が増えすぎてしょうがないんだ。そこで地球をあらたな移住地にする計画もあるんだよ。」
「だったらぼくたちはどうなるんだ。殺されるのか」
「大丈夫。先ほど言ったとおり殺しはしないよ。けどそこらへんは会議中なんだ。けど殺しはしないよ」
「奴隷にでもするのか!」
「奴隷・・・奴隷はいいかもしれないな。われわれには思いつかないことだ。いい考えだ。星に帰ったら報告しよう」
「そんな・・・」
「安心したまえ。先ほどのコーヒーに記憶を消す薬が入っている。君が目をさましたらすべては元通りだ。
・・・元通りだ
・・・・元通りだ
・・・・・元通りだ」

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