序曲/海月
二度と交わらない運命を決めたのに
今更に揺らぐ心の奥底、君の言葉
傷付けずに愛し合えたらいいのに
お互いの希望を通すことは出来ず
どちらが諦めるしかなく
お互いに譲れぬ想いを持つ為に
どちらも収拾が着かず
言葉、声、形、触れぬ温もり
全てが凶器に変わり
安らぎの接吻さえもルージュに忍ばせた
甘き死の誘い
時を戻せられるならば
何処からやり直せばいいのだろう
だけど、結果は何も変わらず
最後は君を殺める事を考える
戸惑う心に終止符を打つ
忘れられないのならば
心の息の根を止めてしまいましょう
思い出の端に火を
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