空っぽの掌/チェセロロ
 
話してしまいそう
彼の存在は最大の脅威
このままでは引きずり込みそう
それはダメだと線をひく

何故 と問いかける残酷さ
私は彼が好きだけど
引きずり込むことは出来ない
そこまで残酷にはなれない

青い看板と
空っぽの屋内と
それから差し出された掌
いつまで拒んで良いですか

いつまで一緒にいてくれますか
隣を歩いてくれますか
まだ何も伝えてないけど
隣を歩いていてもいいですか

子供のような仕草の私
それを大人と言う彼は
私のどこを見ているのでしょう
私はどこを見られているのでしょう

黒い財布と
カーキ色の上着と
それから問い質す声
いつまでも拒み続けられない?

彼のやさしさは とても残酷で

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