ハルカゲ/もる
 
かすかな朝のハジマリを 
食い入るように見つめてた
温めなおしたもやもやで
ほつれたシャツが膨らんで

春影 遥かげに 響きだけ求めて 
君ん家の前まで 花を敷き詰める

全て話したい 手の中に届けたい ひん曲がった鍵の ドアを蹴飛ばして

曲がり角いくつも曲がり
知らない景色が見たいな
新しいキモチ浮かんだり
ろくでもないことにはにかんでいる ほら また ほら

四つ折から更に数回
折り畳んで仕舞った思い
いまさら風に舞いたがって
輝ける場所へ飛んでいく

春影 遥かげに 誰かから誰かへ
花の種のように 長い旅をする

人並みの速度で それでも急いでる ぼやけた今日の日も 色に浸せたら
全て話したい 手の中に届けたい ひん曲がった鍵の ドアを蹴飛ばして

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