星屑/七尾きよし
 

愛されることに慣れてしまった僕は
不用意な言葉を君に投げかけて
信頼されていることに安心してしまった僕は
君を裁き続けることをやめようとしない。

ただ愛して欲しいと思う二人の人間が
なぜ愛してくれないのとお互いを傷つけあう

愛することでしか愛を感じることはできないのに
不安になることを恐れてばかりいる僕らは

愛の大きさに気づくこともなく
いつの間にか さよならしていた

ただ愛して欲しいと思う二人の人間が
なぜ愛してくれないのとお互いを傷つけあう

去ってしまった恋のかけらを
遠い過去の忘れられてしまった遺物のように
手にとってふうっと息をかけ
広がる塵のきらめきが
星屑のように広がっていく


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