オシャレnaダンス/酸素の枷
 
漆黒の右手が伸びて
のど元を掴む


“踊りましょうよ”


ポップじゃない
ロックじゃない
クラシックじゃない
ダンスミュージックですらない

音楽が 掛け布団の様に迫る

右手はのど元を掴んだまま
誰も居ないホールの中央へと
リズム?に合わせて三回転

細い指の爪が血が滲む程
食い込んでいるが
酸素も吸える 苦しくはない

それよりも右手が可哀想だ
どうしてこんな色に?
背丈180cmの持ち主を見上げる

顔が見えない
天井を見上げ
シャンデリアから目を逸らさない

「どうしてこんな色に?」

音楽が変わる
シャンデリアから目を
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