ライトブルー/チグトセ
メロディのまま
僕はただ、
メロディが早く明るい音にならないか、ということだけを気にしている
そしてただ、
気がかりだった君が最後に出てきた
閉じた目蓋の薄い裏側で浅い夢を見た
幕間の風景
僕は君と自転車に二人乗りして逃げていく
丘を越え橋を渡り踏切を突っ切って
だけど君は途中で消えてしまう
でも、お終いに君は笑顔だったので
よかった
安心感をよすがにして、僕は
やがて本格的な眠りの中へ閉じていった
短く繰り返す波音はやがて
静かな雨音のように、聞こえはじめた
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