(未詩) (無題) (苺)/新宮栞
絞まるよぉ
(日記)
(月は
「可決は先送りにされ、ただ待つばかりなので、卓球を
始めた隣の部屋。この部屋の目覚まし時計はなら
ない(壊れているスピーカ)
針が競争するだけで、十分な音。針たちに負ける
自信はない。全ての針は月と同期している(火葬場)
のだから。あたしは幽体離脱して、月に愛される。
地球の外ではいつも満月で、隣の部屋の可決すら
もう関係ない。グラスで苺は溺れるたび(冷えている)
に湿度計が回る(火葬場の)(暗闇でも)。産土神は無視
される関係な
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