いつまでも/九谷夏紀
くれた車のエンジン音も
途中で寄ったコンビニで髪にキスしてくれることも
携帯に残っている裸の写真も
上手く返せなかった愛の言葉も
いとおしくて
たまらないのに
きっとずっとわすれないのに
思い出すたびに
好きなのになあって
ぜいたくなだけだなあって
やりきれない関係が
いくつも増えて
いつの間にか
わたしそんなふうになって
おかげさまで自分をわかったからこそ思うのかも
しれなくって
だいすきよ
いつまでも
いっしょには
いられない
あいするひとたち
いつまでも
中途半端な恋が続くから
ともだちにはなれない
やりきれなくてせつないだけの関係でも
愛は
あったのだから
会いたいよ
いつまでも
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