九月童話/紅魚
たれて、い、た)
でたらめの鼓動の更にでたらめ。
半分の月差し出して、
ください、を言わなければならない。
レダの卵は君の中。
夢、でした。
気付かれぬように隠して、しまった。
心いっぱいの卵(と、きみ)、
月、満ちて、蜜。
始まった。始まった。
さやさやと、秋をこえる童話です。
まるい、まるい、まるい、
(たまご、つき、まりも、くじらのあたま、きんぎょのおなか、それから、)
繋いだ手、
鳥居の向こう、
還る夏の音
二人、
出会って林檎飴を食べに行く、
次は、
そういう
やさしいお話。
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