空中分解/
 
族みたいな
4番には、毎回ランニング・ホームラン打たれてたっけなー。
俺たちは、決して試合では勝てないから、ベンチから
卑猥な罵詈雑言を飛ばしたり、帰り際に
あらかじめ用意しておいた動物の糞類を投げては
いつも全速力で逃げていた。青空が高かった。
まともに戦っては全てにおいて勝ち目がなかった。
だがある日、
元エラーズだったやつがうちのチームに入ってきた。
「ブラック・スコーピオンズならレギュラーになれると思ってさ」
などと、皆の前でふざけた移籍理由を述べていたが、
監督も含めて、誰もその発言をを咎める者はなかった。
それから俺たちはみるみる仲良くなって、よく練習をさぼり、
[次のページ]
戻る   Point(4)