風の音/
茉莉香
吹き荒む風の音が
締め切りの部屋の隙間からやってくる
私は携帯を握り締めて
ゆっくりと貴方の言葉を反芻する
貴方の声は私をほっとさせる
貴方は私にどうして欲しいの
私は貴方とどうしたいの
本音は外の風音にかき消された
青い空は私に訴える
自由になって
風のように舞って
停滞なんてもういらないわ
私はただ 愛されたいの
貴方には届かない 小さな声で
そんな想いは 風と共に消滅
戻る
編
削
Point
(4)