最果の春/soft_machine
 

きみが住む街の晴天に降る流星。
花がはなびらとなって留まる束の間、
きみのすべてが記憶された、
あてどないいのちが皆でえいえんを歌う。
かなしい程のさよならの始まり。
子どもたちが水に映した空を割って、
最果で、
最後のさくらが咲いている。

今日は二月並みだとか。
そしてかなしい程のさよなら。
吐く息が白くて、イーゼルの影も途切れとぎれで。
誰も見てくれる人がいない花だから、描くことにするよ。
完成したら、晴れの日に送ろう。


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