雨と目玉とブッダと空腹/はじめ
筆と押し潰したパレットの処理まで考えていた 雨は僕の喉を通って激しく地面を叩いていた
ヒキガエルの目玉だけは潰さないでとっておくことにした そしてケーキでも作って ブルーベリーの代わりにそれをトッピングしようか考えていた そこまで想像すると腹時計が鳴った 僕は腹の中で今の時刻を計算していた 急にケーキの映像が浮かんでケーキが食べたくなった それもブルーベリーが載っている旨そうなケーキ
僕は子午線を越えたことを自覚し この家の部屋全てのことを気にした 大丈夫 全部窓は閉まっている ここ以外 僕はクリームでこの絵を重ね塗りしたくなった そうすれば午後が乗り切れるような気がした 退屈な午後 しか
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