涙とクマの道/はじめ
北アメリカの森林地帯に生息するアメリカクロクマ達は今日もそよ風に吹かれながら何かを聞いている
みんなが春の陽気に包まれて 幸せに暮らしている
アメリカクロクマ達は余計な分の餌を獲らない 大自然と神様に感謝しているからだ
森は彼らの楽園だ 前人未踏の地だし 決して他の生き物達に襲われる心配はない
夜も何の躊躇いも無く自由に大の字になって眠っている
その寝顔は可愛い
僕もその隣に横になって眠りたいのだ
夜に虹が架かっていた
きっと7つの味のキャンディーでできた虹なのだろう
僕は青空の下 隣のクマと一緒に虹を渡る想像をする
片手に傘を持っていて 雨を防ぎながら
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